
債務整理には「任意整理」「自己破産」「個人再生」「特定調停」の4つの種類があります。借金を整理することで「月々の支払いを減らす」「借金そのものを減らす」「借金そのものをなくす」ことを目的としています。どの手続きをにするかは、借金の額、貸金業者、年数、利息、現在の収入や資産などによって変わってきます。あなたがどの手段をとるべきなのか判断するための情報として、それぞれの債務整理について説明しましょう。
自己破産は債務整理の最終手段といっていい手続きで、借金を全てなくすことが可能です。債務整理には一番簡単な方法ですが、自分のもっている財産はマイホームも全て処分され、債権者に配分されます。

自己破産のメリット
- 全ての借金がなくなる
- 免責を受ければ借金が全てなくなります。今後、返済をしなくても済むようになりますので、経済的・精神的にも非常に楽な生活を取り戻せます。
- 戸籍や住民票には載らない
- 基本的に自分で言わない限り、周囲の人に知られるという事はありません。
- 健康保険証・運転免許証には影響しない
- 健康保険税は自己破産の対象外ですので、キチンと払っていれば問題なく使えます。
また、運転免許証に記載されることもありません。
- 老齢・障害者年金、母子手当てには影響しない
- 誤解されやすいですが、年金、母子手当て等を受けている方でも、これからの方でも心配いりません。
- 電気・ガス・水道も通常どおり使用できる
- 公共料金は、税金と同じく自己破産に入れられませんので、滞納しない限り止められません。
- アパートや公共住宅から退去させられることはない
- 家賃を払っている限り安心して住めます。
- 日常生活に必要な家財・生活必需品は所持することができる(20万円以下)
- 身ぐるみ剥がされるイメージがありますが、一般的な生活に支障はありません。
- 子供の就職や結婚には関係ない
- 昔の悪いイメージがまだまだありますが、一般的な就職や結婚に支障はありません。
- 不動産の相続などで制限は受けない
- あくまでも免責がおりた後ですが、問題なく相続できます。
- 車を所有することも自由(資産価値の高いものは除く)
- 免責がおりた後、ローンを組むのは難しいと思いますが、お金をためて持つのは自由です。
- すぐに取り立てがストップ
- 申立てを専門家(弁護士や司法書士)に依頼すれば、取り立てはすぐ止まります。
- 自分の子供や親兄弟に借金の取り立てはいかない(保証人は除く)
- 法律的な影響はまったくありません。親の自己破産が子供の進学・就職・結婚 等に影響することはありませんし、家族が保証人になっていなければ、家族への取り立てもありません。
- 選挙権はなくならない
- 公民権はなくなりませんので、投票すること、立候補する事もできます。
- 裁判所から会社へ通知されることはない
- 自分で言わない限り、会社にはわかりません。裁判所や債権者から会社へ破産を通知することはありません。
- 会社は解雇されない
- 会社が自己破産を理由に解雇することは法的に認められていません。
自己破産のデメリット
- 高額な財産は自分勝手に管理・処分することができない
- 要するに、家・土地・車などの金額が高いものは管財人が入りますので、手はつけられません。
- 生命保険も財産とみなされる
- 生命保険の解約金は、財産とみなされますので、債権者の返済金に当てられます。
- 破産から免責までの間、一定の職業制限がある
- 破産者になると、弁護士、司法書士、税理士、後見人、保険外交員、警備員等の資格制限があります。ただし、免責がおりた後は復権しますので、仕事の再開は可能です。
- 個人信用情報機関の事故情報(いわゆるブラックリスト)に登録される
- 一定期間は住宅ローンや車のローンを組んだり、クレジットカードを作ったりすることは一般的に難しくなります。しかし、今後の生活をやり直すためにはローンを組んだりクレジットカードを作ることは好ましくありません。要は借りなければいいのです。
- 官報に載る
- 官報(政府が発行している新聞のようなもの)に掲載されますが、官報を日常的に閲覧している人は少ないので、それほど心配しなくても大丈夫でしょう。
- 市町村役場の破産者名簿に記載
- 公的な身分証明を発行する為の資料なので、一般の人は見ることは出来ませんし、免責がおりれば名簿から抹消されます。
- 7年間は再度、破産免責は受けられない
- その間、また多重債務者になり、支払いが苦しくなった場合、任意整理はできます。
- 郵便物は管財人に郵送される
- 破産管財人が入った場合は郵便物は破産管財人に配達されるので、管財人に開封される可能性があります。
- 転居・旅行が制限される
- 破産者は裁判所の許可なしに住居の移転や長期の旅行は出来ません。


自己破産というと、とても暗いマイナスイメージがあります。しかし、この制度は法律に乗っ取った手続きであり、人生の再スタートを切るための制度です。また、自己破産したからと言って、公に公表されてしまうものでもありません。ですから、何ら負のイメージを背負う必要はありません。
しかし、自己破産は債務整理の最終手段と思ってください。自己破産は何度でも行えるものではありません。借金をしたら返すのが原則です。返せないから自己破産をしようといった安易な気持ちではいけません。
返済に苦しくなったら、即自己破産というのではく、まずは債権者と交渉し、減額や支払い回数などを和解し、返済計画を立てるといった任意整理を考えてみましょう。新しい再スタートのために最良の方法を選択することを望みます。

